コロニアル屋根の塗装は必要ない?しない方がいいと言われる真相について

コロニアル屋根の塗装は必要ない?しない方がいいと言われる真相について

この記事を書いた人

尾崎シゲル 尾崎シゲル 株式会社トラスト 代表

塗装職人27年、リフォーム工務店の営業5年の経歴を持つ外壁塗装専門家で自称「外壁塗装マニア」。現在は外壁塗装の業者紹介サイト「ガイマニ」の運営代表責任者・アドバイザーを担当。プロ目線で外壁塗装の情報発信を行っています。

「コロニアル」とは屋根材の一種で、軽くて耐久性にも優れ、価格も安く、扱いやすいのが特徴です。コロニアル屋根はコストパフォーマンスに優れた屋根材で、新築戸建から屋根葺き替えリフォームまで幅広く使用されています。

しかし、そんなコロニアル屋根ですが、なにやら「コロニアル屋根の塗装は必要ない」「しない方がいい」という意見もあるようです。塗装が不要な屋根とは、一体どういうことなのでしょうか。

そこで今回は、コロニアル屋根について、塗装の専門家である尾崎が分かりやすく解説したいと思います。

そもそも、コロニアルとは一体どんな屋根材なのか?メンテナンス面ではどうなのか?どのようなメリット・デメリットがあるのか?など、コロニアル屋根の塗装やリフォームをご検討の方は必見です!

尾崎シゲル

コロニアル屋根を徹底解剖!この記事さえ読めば、コロニアル屋根のことが全て分かります!

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目次

コロニアル屋根とは?

コロニアル屋根とは?

そもそも「コロニアル」とは、建築資材を取り扱う「ケイミュー株式会社」が販売している屋根材の商品名です。

尾崎シゲル

「サランラップ」と同じで、商品名が一般名称として広まったやつです!

コロニアルとスレート材は同じもの

スレート材はセメントが主成分

コロニアルは、薄い板状の屋根材「スレート材」というジャンルに分類されます。スレート材の中でも、シェア率が高いのがコロニアルです。そのため「スレート材=コロニアル」と扱う工務店がほとんどとなっています。

スレート材とは、セメントや繊維質といった材料を混ぜて成形した、とても丈夫な屋根材のことです。模様をつけたり色をつけたりすることから「化粧スレート」とも呼ばれています。

コロニアルとカラーベストとの違いとは?

コロニアルとカラーベストとの違いとは?

屋根材として良く耳にする「カラーベスト」という言葉ですが、コロニアルと同語という認識でOKです。

ケイミュー株式会社が取り扱う屋根材に「カラーベスト」というジャンルがあり、そのジャンルの中に「コロニアル」という商品があるだけの話です。

カラーベスト系には他にも多くの屋根材がありましたが、そのなかでもコロニアルの普及率が圧倒的となったのです。

コロニアルとスレート瓦との違いとは?

他にも「スレート瓦」という言葉もありますが、こちらもコロニアル屋根と全く同じ物。昔の人は「屋根材=瓦」という認識が強く、スレート材にも「瓦」という言葉を付けたの始まりです。

「スレート瓦だから瓦の形をしている」というワケじゃありませんので注意。

尾崎シゲル

「コロニアル=スレート材=カラーベスト=スレート瓦」のように、とりあえず全部同じ物という認識でOKです!

コロニアル屋根に塗装は不要?

悪質業者

コロニアル屋根に塗装は不要なんです!

悪質業者

屋根塗装は美観の維持だけ!しない方がいいですよ!

こう言い張るリフォーム工務店も存在しますが、全くのデタラメ!大嘘です!

だって、屋根葺き替え工事の方が儲かりますからね。塗装や補修といったメンテナンスを全面否定し、どうしようもなくボロボロになったお宅に、屋根葺き替え工事の営業をかけた方が契約も取りやすいでしょう。

でも、塗装の専門家から言わせてもらえば、ただの悪質業者です。「コロニアル屋根に塗装は不要」なんて悪徳商法ですよ。

例えるならスキンケア。何もしない肌と、化粧水で保湿し続けた肌、どっちが美しさを長く保てると思いますか?

コロニアルに限らず、すべての屋根材にも言えます。定期的にカビや苔といった汚れを落として、最適な塗料を塗ってあげれば、コロニアル屋根は長持ちします

尾崎シゲル

「劣化を放置していい」なんて、そんなウソは信じてはいけませんよ!屋根塗装は必要です!

コロニアル屋根は劣化しやすい

コロニアル屋根は軽量で扱いやすい一方で、紫外線や雨風によって劣化しやすいという特徴もあります。劣化が見られたら、塗装や葺き替えなど早急にメンテナンスを行う必要があります。

では、どのような状態になったらメンテナンスをすべきなのか?続いて、コロニアル屋根の劣化症状について詳しく解説していきます。

色あせ

コロニアル屋根の劣化:色あせ

長年の紫外線や雨風で、コロニアル屋根の表面の塗装は次第に色あせていきます。具体的には、白っぽくなる、まだら模様になるといった状態です。

色あせ程度であれば急ぐ必要はありませんが、このまま放置すると塗膜の剥がれに悪化します。そろそろ、屋根塗り替え検討時期のサインと覚えておきましょう。

塗膜の剥がれ

コロニアル屋根の劣化:塗膜の剥がれ

色あせが更に悪化すると、次は塗膜が剥がれます。コロニアル屋根の表面が部分的に剥がれて、白い下地がむき出しになります。

塗膜が剥がれると撥水効果が弱くなるので、屋根材として機能が失われ、雨漏りの原因となります。塗膜が剥がれ白っぽくなっていたら、早急に塗り直しなどのメンテナンスを行いましょう。

ひび割れ

コロニアル屋根の劣化:ひび割れ

特殊なセメントを薄く固めたコロニアル屋根は、ひび割れを起こしやすいという特徴もあります。コロニアル屋根が割れる原因は様々で、台風や踏み割れはもちろん、紫外線や雨による自然劣化でもひび割れます。

ひび割れたコロニアル屋根からは雨水が浸透し、屋根の構造材の方の腐食劣化の原因にもなるため注意が必要です。もし、ひび割れている箇所を発見したら、すぐに補修することをおすすめします。

反り返り

コロニアル屋根の劣化:反り

夏場、雨が降った後の快晴で屋根の表面温度が80度以上に達すると、急激な乾燥によってコロニアル屋根が反り返ってしまう現象が起きる場合があります。

大抵の場合、夜になる気温が下がれば反ったコロニアル屋根は元に戻ります。しかし、反りと戻りを何度も繰り返すうちに、反りグセがついて、コロニアル屋根に隙間が出来ることも。

大きな反りはひび割れる原因にもなりますし、反って出来た隙間からは雨水が入りこみやすくなります。さらに、吹き込む風によってコロニアル屋根自体の剥がれにつながります。

わずかな反りでも見受けられたら、出来るだけ早く業者に相談した方が良いでしょう。

剥がれる

コロニアル屋根の劣化:剥がれ

ひび割れや反りをそのまま放置し続けると、ついにはコロニアル屋根自体が剥がれ出します

剥がれたコロニアル屋根の下は、防水シートがむき出しに。防水シートの継ぎ目から雨水が染み込み、雨漏りが起きます。

雨漏り工事の修繕費用は、メンテナンス費用の数倍。定期的なメンテナンスが節約につながることを覚えておきましょう。

尾崎シゲル

屋根の劣化は雨漏りの原因!屋根塗装で早めのメンテナンスが結果的にお得ということ!

コロニアル屋根のメンテナンス時期は?

コロニアル屋根の耐用年数は30〜35年です。しかし、これはメーカー基準。一般的に20年ほどでひび割れや反りといった症状が出てくるでしょう。

ただ、定期的にメンテナンスを行うことで、コロニアル屋根の耐用年数を伸ばすことは可能です。

コロニアル屋根のメンテナンスは10年に1度、高圧洗浄、塗装、ひび割れ補修などを行うと良いでしょう。そして、30年ごとに屋根の葺き替えを検討することをおすすめします。

コロニアル屋根の寿命は「何もしなければ20年」「10年毎にメンテナンスをすれば30年」と考えましょう。

定期検査もおすすめ

メンテナンスとは別に、5年に1度、定期検査を行うと良いでしょう。上記でご紹介した、色あせ、塗膜の剥がれ、ひび割れ、反りなど、初期症状の早期発見になります。

尾崎シゲル

屋根の点検だけであれば無料で行なってくれる業者もあります!まずはご相談を!

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コロニアル屋根のメンテナンス方法と費用

コロニアル屋根は定期的なメンテナンスを行うことで、建物全体の寿命を長くすることに繋がります。では、具体的にどういったメンテナンスを行うべきなのか、また工事費用はいくら掛かるのか、詳しい内容を解説します。

屋根のメンテナンス方法工事費用
屋根塗装50万円前後
葺き替え工事250万円前後
カバー工法200万円前後

屋根塗装

コロニアル屋根のメンテナンス方法と費用:屋根塗装
画像:有限会社宮本建装

コロニアル屋根は定期的に塗装することで色あせが改善されます。また、塗装によって新たに塗膜が張られ劣化を防いでくれます。

塗り替え時期の目安は10年に1度。屋根塗装の工事費用は、30坪で50万円前後になります。

屋根葺き替え工事

コロニアル屋根のメンテナンス方法と費用:屋根葺き替え工事
画像:城北瓦株式会社

屋根葺き替え工事は、今ある古い屋根材を全て撤去し、新たに屋根材を貼り直す工事です。コロニアル屋根全体に大きな反りがあったり、劣化が激しい場合は葺き替えを検討すると良いでしょう。

屋根葺き替え工事の費用相場は、30坪で250万円前後になります。

屋根カバー工法

コロニアル屋根のメンテナンス方法と費用:屋根カバー工法
画像:housingnext

屋根カバー工法とは、今ある屋根の上から新しい屋根を被せるように設置する工事のことです。コロニアル屋根やアスファルトシングルのような薄い屋根材に用いられる屋根工事です。

一見、手抜き工事に思われがちですが、すでにある防水層を活かした、画期的で効率的な工法です。

また、古い屋根を撤去する手間が省かれるため、屋根葺き替え工事に比べて費用を安く抑えることができ、30坪で200万円前後になります。工期が短いというメリットもあります。

ただし、2重の屋根材が乗っているため屋根が重くなり、耐震性に影響。そうしたこともあり、屋根カバー工法が行えるのは1度きりで、次回のメンテナンスは強制的に、塗装か葺き替え工事となります。しかも、葺き替え工事の場合、2回分の屋根材を撤去するため費用は高くなります。

その他にも、屋根カバー工法では使用できる屋根材も限られるというデメリットも忘れてはいけません。

コロニアル屋根はアスベストが含まれている?

コロニアル屋根はアスベストが含まれている?

アスベストとは繊維状の鉱石で、細かい石の綿のような見た目から「石綿」とも呼ばれています。強度、耐熱性、断熱性、保湿性絶縁性などに優れ「奇跡の鉱物」として、屋根や壁などの幅広い建材に使われていました。

そして、コロニアル屋根にもアスベストが含まれていました

アスベストの危険性が訴えられるようになったのは昭和61年頃から。

アスベストを含む壁を手で払うと、細かい石の繊維が空気中に舞い上がります。アスベストの粉末を口や鼻から吸い込むと、肺まで到達し、肺がんや肺炎といった呼吸器官系の病気の原因になるとして危険視されるようになりました。

その後、アスベストの使用が全面禁止とされたのは平成24年以降です。つまり、アスベストが危険とされてから25年間も建材に使われていたのです。

現在、製造販売されているコロニアル屋根にはアスベストは含まれていませんが、平成24年以前に施工したコロニアル屋根にはアスベストが含まれている可能性があります

平成24年以前に施工したコロニアル屋根にはアスベストが含まれている可能性

自宅の屋根材にアスベストが含まれているかは、専門業者でなければ判断できません。また、アスベストが含まれていた場合、撤去費用や産業廃棄物費用が余計に掛かります。

コロニアル屋根の塗装を検討中でアスベストが心配な方は、事前に伝えておくと良いでしょう。

尾崎シゲル

最新のコロニアル屋根にはアスベストは含まれていないけど、古いコロニアル屋根にはアスベストが含まれている可能性あり!撤去となると高額な工事費用になります!

コロニアル屋根と他の屋根材の比較

コロニアル屋根を知るには、他の屋根材についてもある程度知っておかなければなりません。

続いて、コロニアル屋根以外の屋根材をご紹介します。コロニアル屋根との違いについても簡単に解説します。

トタン屋根との違い

コロニアル屋根とトタン屋根の違い

トタン屋根は、薄い金属板を亜鉛メッキで覆った屋根材です。軽量かつ安価ということで、昔は外壁材から屋根材までトタンが使われていました。

ただ、新しい屋根材が発明された現在では、あえてトタン屋根を選ぶ人はほとんどいません。

金属板のため防音性は悪く、断熱性も低い。表面の亜鉛メッキは数年で剥がれるため、塗り替えなどのメンテナンスは欠かせません。見た目がどこか古めかしいのもデメリット。

コロニアル屋根の方が価格は高くなりますが、メンテナンス等のランニングコストを考慮すれば、コロニアル屋根に軍配があがるのかもしれませんね。

アスファルトシングル屋根との違い

コロニアル屋根とアスファルトシングル屋根の違い

アスファルトシングル屋根は、アスファルト材をガラス繊維(グラスファイバー)の基材に含浸コーティングし、砂粒で表面を着色して作られた屋根材です。

コロニアル屋根よりも薄くて軽量、施工も簡単、カラーバリエーションも豊富、耐火性もあります。柔らかいのでひび割れの心配もなく、専用のカッターを使えば加工も容易です。

メリット面ではコロニアル屋根に似ていますが、コロニアル屋根に比べると薄いため、耐久性、断熱性、雨音などの防音性に関しては劣るでしょう。

ガルバリウム屋根との違い

コロニアル屋根とガルバリウム屋根の違い

ガルバリウム屋根は金属製の屋根材です。アルミニウムと亜鉛合金メッキ鋼板です。コロニアル屋根よりも軽量で耐震性の面では有利です。見た目も無骨でどこかカッコイイですよね。

しかし、コロニアル屋根と比べると、雨音などに対する防音性が低く、耐久性もわずかに劣るといったところ。また、性質上、カラーバリエーションが少なく、デザイン性に関してもコロニアル屋根に軍配があがるでしょう。

また、金属のためコロニアル屋根よりも断熱性が低く、夏などは気温が上がりやすいといったデメリットがあります。

瓦屋根との違い

コロニアル屋根と瓦屋根の違い

耐久性、断熱性、防音性に優れた瓦屋根。日本建築では古くから瓦が用いられており、日本の気候に適した屋根材と言えるでしょう。

瓦屋根は基本的にメンテナンス不要。もし瓦が割れたら、そこに1枚だけ取り替えればOKという利便性も。耐用年数も長く、雨音が響かないのもメリット。ガルバリウム屋根やコロニアル屋根といった新素材が誕生した今でも、瓦人気は根強いです。

しかし、屋根を瓦葺きにする場合、コロニアル屋根の倍以上の値段になります。素材単価が高い上、施工には技術を要します。

また、瓦屋根はカラーバリエーションが限られていますし、基本的に塗装もできません。デザイン性ではコロニアル屋根の方が選択肢は豊富です。

そして何より重さがネック。屋根材は軽い方が耐震性に優れているため、重い瓦よりも軽いコロニアル屋根の方が地震に強いと言えるでしょう。

コロニアル屋根が人気の理由はコスパの高さ

コロニアル屋根が人気の理由は、価格が安く、軽量で、施工しやすく、かつデザイン性が高いから。まさに、コストパフォーマンスに優れた屋根材なんです。

外壁材を窯業系サイディングにするように、コロニアル屋根は低コストでオシャレな家を建てる際に適した屋根材として、多くの施主様に選ばれるようになりました。

今現在もそれは変わらず、年々、コロニアル屋根の機能性は改善され、デザイン性も進化を遂げています。今後もしばらくコロニアル屋根人気は続くと思われます。

尾崎シゲル

価格と機能性のバランスが良い!コロニアルが屋根材のなかで人気ナンバーワン!

コロニアルを屋根材に選ぶメリット

屋根材として人気が高いコロニアル屋根には、どんなメリットがあるのでしょうか。続いて、コロニアル屋根のメリットについてご紹介していきます。

コロニアル屋根は価格が安い

コロニアル屋根の最大のメリットは価格の安さ。瓦やガルバリウムと比べても、圧倒的に低コストとなっています。

屋根材単価(1㎡あたり)
トタン4,000円ほど
コロニアル5,000円ほど
アスファルトシングル5,500円ほど
ガルバリウム8,000円ほど
10,000円ほど

トタンの方が単価は安いですが、雨音のうるさいトタンを新築に施工する方は滅多にいません。そうなった時、最も安く、耐久性も高いコロニアル屋根が選ばれます。

尾崎シゲル

コロニアル屋根を使えば、コストを抑えて屋根を作ることができます!

コロニアル屋根は軽量で地震に強い

建物は軽ければ軽いほど地震に強いとされています。特に、屋根が重いと駆体が揺れに耐えられず、押しつぶされてしまいます。

尾崎シゲル

地震のニュースでも、潰れた家のほとんどが瓦屋根ですよね!

その点、瓦よりも軽量のコロニアル屋根は、耐震性に優れた屋根材とされています。

屋根材重さ(1㎡あたり)
トタン5kgほど
ガルバリウム5kgほど
アスファルトシングル9kgほど
コロニアル20kgほど
60kgほど

重さではトタンやガルバリウムといった金属屋根が最軽量ですが、コストを考えるとコロニアル屋根の優秀さが分かると思います。

コロニアル屋根は耐用年数が長い

定期的なメンテナンスを続ければ、コロニアル屋根の耐用年数(寿命)は30年から35年と、他の屋根材に比べて長めとなっています。

屋根材耐用年数
トタン10〜20年
アスファルトシングル10〜30年
ガルバリウム25〜30年
コロニアル30〜35年
50〜100年

また、コロニアル屋根はカバー工法が可能ですので、例え耐用年数が過ぎても、安価で葺き替え工事が行えます。

尾崎シゲル

コロニアル屋根をカバー工法でコロニアル屋根に葺き替え工事を行えば、実質耐用年数は最長70年!

コロニアル屋根はカラーバリエーションが豊富

コロニアル屋根は、セメントや繊維質といった材料を混ぜて成形した屋根材のため、形状や模様など様々。また、その上から塗装も可能なためカラーバリエーションが豊富な屋根材です。

コロニアル屋根であれば、外壁の色に合わせて屋根の色も自由に決めることができるため、外観デザインにこだわりたい人にもおすすめです。

屋根材カラーバリエーション
コロニアル
アスファルトシングル
トタン
ガルバリウム
×
尾崎シゲル

屋根の色にこだわりたい方にも、コロニアル屋根は人気!

コロニアル屋根は対応できる業者が多い

比較的に施工が簡単で、普及率の高いコロニアル屋根であれば、大抵のリフォーム業者で対応可能。

また、コロニアル屋根であればカバー工法が可能なため、修理や葺き替え工事に関しても、安定した工事を期待できます。

屋根材施工のしやすさ
トタン
アスファルトシングル
コロニアル
ガルバリウム
尾崎シゲル

コロニアル屋根は対応できる業者が多いから価格競争が生まれ、施工費用も安い!

コロニアルを屋根材に選ぶデメリット

コストパフォーマンスに優れたコロニアル屋根ですが、良いことばかりではありません。当然、デメリットもいくつか存在しますので、そちらもご紹介します。

コロニアル屋根は雨漏りが起きやすい

コロニアルを屋根材に選ぶデメリット:雨漏りが起きやすい

絶対に雨漏りするワケではありません。正しく施工されれば、コロニアル屋根であっても雨漏りの心配はないでしょう。

ただ、コロニアル屋根はスレート状の板を組み合わせているため隙間に水が溜まりやすく、他の屋根材に比べて雨漏りが発生しやすい形状となっています。水が内部に溜まると屋根下地まで浸透し、腐食、雨漏りの原因となります。

一般的には、タスペーサー縁切りといった工法で水が溜まらないように施工するのですが、一部の業者では「タスペーサー・縁切り不要論」もあるので注意が必要です。

コロニアル屋根は色あせしやすい

コロニアルを屋根材に選ぶデメリット:色あせしやすい

一般的に、コロニアル屋根は塗装によって着色されています。それが、紫外線や風雨などで塗装が劣化し、次第に色あせが起きます。天候や環境にもよりますが、10年ほどで色あせがはっきりと分かるようになります。

色あせが起きると表面の耐久性も落ちているということなので、塗り替えなどの定期的なメンテナンスが必要となります。

コロニアル屋根はひび割れやすい

コロニアルを屋根材に選ぶデメリット:ひび割れやすい

薄くて軽いコロニアル屋根は、ひび割れやすいというデメリットがあります。

ひび割れの原因は様々。紫外線や雨などの自然劣化、台風の飛来物による破損、メンテナンスで屋根に登った業者が踏んで割ってしまった…なんてことも珍しくありません。

例え小さなひび割れも油断できません。小さなひび割れから大きなひび割れにつながり、最悪の場合、雨漏りを起こします。ひび割れを見つけたら、なるべく早く補修しましょう。

コロニアル屋根は定期的なメンテナンスが必要

瓦以外の屋根材に共通することですが、定期的なメンテナンスは必要です。色あせ、ひび割れが起きやすいコロニアル屋根は、10年ごとに業者による状態確認を行い、必要があれば塗装工事を依頼すると良いでしょう。

尾崎シゲル

外壁塗装と同じで、屋根塗装も定期的に行う必要があります!

コロニアル屋根のメーカー種類

コロニアル屋根と呼ばれる屋根材にも、メーカーにはいくつか種類があります。具体的にどんな種類があるのか、歴史をたどって、代表的なコロニアル商品をご紹介します。

ニューコロニアル

ニューコロニアル

ニューコロニアル」は昭和54年に製造された、古いタイプのコロニアル屋根です。ニューコロニアルは人体に有害なアスベストを含んでいるため、現在は製造されていません。

ただ、昭和〜平成初期に建設された古い住宅には使われている可能性があります。カバー工法や葺き替えなど、何かしらの対策は必要となりますが、アスベストが含まれている分、一般的な屋根工事よりも費用は高くなります。

コロニアルNEO

コロニアルNEO

コロニアルNEO」は平成13年に製造された屋根材です。人体に有害なアスベストを含まない商品として製造販売されました。

ただ、ニューコロニアルに比べて耐久性が低いというデメリットがあり、現在では製造も販売もされていません。

10年ほどで「ひび割れ」や「欠け」といった劣化症状がみられることから塗装屋の間では「塗装する意味がない屋根材」「塗装できない屋根材」とも呼ばれています。

ですので、メンテナンスの際は塗装ではなく、新しい屋根の葺き替え工事をおすすめします。

コロニアルクァッド

コロニアルクァッド
画像:ケイミュー株式会社

コロニアル屋根のなかでも、現在主流となっているのが「コロニアルクァッド」です。

多くの戸建住宅で用いられていることでしょう。アスベストを含まないのはもちろん、耐久性もかなり改善されました。

コロニアル遮熱グラッサ

コロニアル遮熱グラッサ
画像:ケイミュー株式会社

コロニアル屋根の中でも、遮熱性能が高い屋根材が「コロニアル遮熱グラッサ」です。紫外線に強いグラッサコートを表面に施し、居住空間への太陽熱伝達を抑えます。実験結果では、通常のコロニアル屋根に比べて、屋根の表面温度が19℃も低下しました。

初期コストは高くなりますが、夏の光熱費削減につながりますし、自治体によってはエコ関連の助成金の対象となります。

コロニアルプレミアムグラッサ

コロニアルプレミアムグラッサ
画像:ケイミュー株式会社

石目調のリアルな質感を追求したのが「コロニアルプレミアムグラッサ」です。断面もギザギザしており、まるで本物の石のよう。コロニアルシリーズの中で最高級クラスです。

表面は無機系塗膜されているため綺麗が長続き。有機系の塗膜に比べて色あせも目立ちません。

コロニアル屋根は塗装で長持ちする

過去には、アスベストを含む悪いイメージだったコロニアル屋根ですが、改良に改良を重ねて、今では誰もが知っている人気の屋根材に生まれ変わりました。

コロニアル屋根は安くて軽く、コストパフォーマンスに優れた屋根材です。形状やカラーバリエーションも豊富でデザイン的にもおすすめ。

また、10年に1度、定期的に屋根塗装といったメンテナンスを行えば、30年以上も耐久性が長持ちするでしょう。

外壁塗装業者はどうやって探せばいい?

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尾崎シゲル

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