外壁塗装工事の流れと手順とは?事前に知っておきたいポイントまとめ
外壁塗装はお家の美観と耐久性を高める重要な工事ですが、具体的な流れや手順をご存知ない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、外壁塗装マニアの尾崎シゲルが、外壁塗装工事の一連の流れを詳しく解説します。見積もりから塗装作業まで、各工程で行われる作業とその目的を分かりやすく説明しています。工事を成功させるために事前に知っておくべきポイントもご紹介しますよ。
外壁塗装を検討されている方はもちろん、これから工事を控えている方にも参考になる情報がまとまっています。
こちらのページをご覧になっているということは、外壁塗装の工事の流れをお調べになっているかと思います。
少々長くなりますが、各工程のポイントをしっかりご説明しますので、最後までお付き合いください!
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外壁塗装工事は大きく分けて8工程
まず、皆さんが思っている以上に、外壁塗装工事には様々な工程があります。
私がご相談を受けた方のなかにも「外壁塗装はペンキを塗るだけの簡単な工事」と思っていた方が、大変多くいらっしゃいました。
しかし、それは大きな間違いです!
外壁塗装工事は大きく分けて「現地調査・見積もり作成」「足場設置」「高圧洗浄」「シーリング打ち直し」「養生」「外壁塗装」「付帯部塗装」「足場解体・清掃・確認」の8つの工程で行われます。
ある程度、工事の流れを把握しておくと日程調整もしやすくなりますので、外壁塗装を依頼する前に確認しておきましょう。
外壁塗装の工事期間は2週間前後
一般的な戸建ての外壁塗装の工事期間は、おおむね2週間前後です。見積もりや契約期間を含めると4週間ほどで、屋根塗装も行う場合は最長1ヶ月ほどを見ておくと良いでしょう。
その他、雨が多かったり雪が降ったりと季節や地域性によるもの、特殊な構造の建物の場合や使用する塗料でも工事期間は異なります。
条件次第では、2ヶ月以上の工事期間となる場合もあります。逆に2週間より早く終わるケースも珍しくありません。
条件はそれぞれ異なり、ケースバイケースになるので、詳しいスケジュールを知りたい場合は、一旦、業者に見積もりを依頼してみることをおすすめします。
現地調査・見積もり作成
外壁塗装業者に見積もりを依頼すると、担当の営業マンや職人さんが自宅を訪問し、現地調査を行います。
現地調査では、外壁の劣化状態、下地補修の有無、足場設置スペースの確認、どういった塗料を使用する検討したり、近隣環境の状況確認を行います。他にもカラーシミュレーターを使用して色決めを行ったり、具体的な工事内容を打合せで決めていきます。
現地調査や打合せの結果を踏まえて、最短翌日~1週間ほどで見積もりが作成されます。見積もり内容に問題がなければ正式に契約となり、外壁塗装工事の着工となります。
1社から見積もりを貰うだけでもかなり大変ですが、出来れば2〜3社の業者に見積もりを依頼して、金額と工事内容を比較することを推奨しています。
というのも、外壁塗装工事は業者によって金額や工事内容が全く異なるからです。相場というものはあってないようなもの。ケースバイケースです。
ですので、複数業者を比較して、一番納得できる業者に依頼しましょう。
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ご近所さんに挨拶回り
工事の騒音や塗料の臭いなどが気になる外壁塗装では、近隣住民への配慮は欠かせません。トラブルを事前に防ぐためにも、ご近所さんからのご理解は必要不可欠です。
外壁塗装工事を行うという報告を兼ねて、ご近所に挨拶回りをしておきましょう。
最近では、業者の担当者が代わりに挨拶回りをしてくれるケースも増えてきましたが、可能であれば施主様ご自身からも一言挨拶を行っておくと良いでしょう。
挨拶回りの際に、ちょっとした菓子折りも用意しておくとGood。また、高圧洗浄の水や塗料がお隣さんに飛んでしまうことを想定して、車や自転車のシートも用意しておけば完璧です。
外壁塗装工事が原因でご近所関係が悪化しないよう、予防線を張っておきましょう!
足場設置
外壁塗装工事は足場の設置からスタートします。足場設置は、足場専門の業者が存在するほど高い技術が必要な工程。安全かつ効率良く作業できるよう、建物を囲むように足場を組んでいきます。
自社で足場設備を所持している業者を選ぶ
最近では、足場設置を外部に委託するのではなく、自社で足場を組むことが出来る業者も増えてきました。
自社で足場を組むメリットはコスト面です。足場を外部に委託する場合、足場のレンタル費の他、作業員の人件費、期間に応じて延長料金等が大きなコストとなります。
それを自社で行えば、掛かるコストは人件費のみと、大幅なコストカットとなります。削減できたコストは工事費用に還元されるため、結果的に外壁塗装費用が安くなります。
ですので、外壁塗装業者を選ぶ際は、自社で足場設備を所持している業者を選ぶというのも大切なポイントとなります。
金属音による騒音トラブル
足場材は金属の鉄パイプなどが使われます。ですので、組み立て時に「カンカン」と甲高い音が周囲に響きます。
この組み立て時の音ですが、聞きなれない人にとってはなかなかの騒音。もし、挨拶回りを怠った場合は住民トラブルになりかねません。
職人同士の掛け声も意外と気になったり…工事前の挨拶回りはこういった時に重要性を感じます!
メッシュシートで飛散防止
足場が組み終わると、メッシュシート(メッシュネット)と呼ばれる網のような布で建物全体を覆います。
メッシュシートは高圧洗浄の水や塗料の飛散防止だけでなく、防音効果や職人の安全性確保といった意味合いもあります。
稀に、メッシュシート費用をケチりたくて「要らない」と言い出す施主様もいますが、職人さんのモチベーションが全然違うので、必須項目として認識しておきましょう。
お隣さんの車に塗料が飛び散ってトラブルに…なんてことを防ぐためにもメッシュシートは必須です!
高圧洗浄
足場が組みあがったら、高圧洗浄機を使って建物丸ごと洗っていきます。外壁や屋根に着いたカビや苔などの汚れを、1日かけてキレイに落としていきます。
どうせ塗るなら汚れた上からでもいいのでは?
外壁の表面をキレイにすることで、この後に塗る塗料の密着性が格段に良くなります!
高圧洗浄機のエンジン音はかなりうるさい
塗装業者が使用する高圧洗浄機は、テレビCMで目にする「ケルヒャー」といった一般家庭用ではありません。エンジン式でとても強力な業務用の高圧洗浄機です。
パワーが全然違う分、騒音もかなりのもの。例えるのであれば、原付バイクがエンジンをふかしている状態。それが洗浄中ずっと続きます。
騒音はかなりうるさいですが、それだけ強力だということ。ここでも、挨拶回りの必要性を感じられるでしょう。
ご近所さんに配慮して、静音タイプの高圧洗浄機を使う場合もあります!
シーリング打ち直し
外壁材の継ぎ目には、シーリング材(コーキング材)と呼ばれるボンドのような素材が流し込まれています。
このシーリング材は防水性や気密性を高める為に使用されていますが、だいたい10年ほどで劣化して、ひび割れてしまいます。ひび割れをそのままにしておくと、雨漏りや外壁材の劣化といった原因になります。
ですので、多くの場合は外壁塗装とセットで、古いシーリング材を剥がす作業を行います。
古いシーリング材を剥がし終えたら、新たにシーリング材を流し込む作業(充填・打ち直し)を行います。作業日数は1〜2日間ほどです。
下地補修
外壁のクラック(ひび割れ)や割れ、穴などは、シーリング材やパテ材を使って下地補修を行います。破損が酷い場合は、外壁材を部分的に交換する工事も行います。
小さなひび割れでも、しっかり補修してくれる業者は信頼できます!
養生
養生とは、余計なところに塗料が付かないようにカバーを掛けていく工程です。
プロとはいえ、塗装はすべて手作業。養生なしで完璧な仕上がりにできる職人は、まず存在しません。質とスピードを両立するためにも、養生は必要不可欠です。
養生箇所は、ドア、窓、ベランダ、手すりなど、塗料がついてはいけないところ全て。紙テープ(マスキングテープ)やマスカー(ビニールシート)を使い分け、キレイに覆っていきます。
養生は仕上がりに関わるとても重要な工程。養生がおろそかな業者は、仕上がりも悪いと言えるでしょう。
夏場はエアコンの室外機や窓に注意
サッシもしっかり養生するので、基本的に窓を開けることは出来ません。また、エアコンの室外機も塗料が着かないように養生するため、使用の際は事前に相談しておきましょう。
ですので、夏の外壁塗装工事は、ちょっと注意が必要です。
開けたい窓、使用するエアコンを事前に相談しておくことも大事です!
外壁塗装
足場設置、高圧洗浄、シーリング打ち直し、養生が完了したら、やっとメインの外壁塗装になります。
最近の外壁塗装のスタンダードは「下塗り」「中塗り」「上塗り」の3回塗り3層仕上げが基本となっています。なかには4回塗りを行う業者も少なくありません。
逆に、格安を売りにしている業者は、「下塗り」「上塗り」の2回塗りの場合が多いので注意して下さい。
下塗り
外壁塗装では下塗りが最も重要。下塗りでは、既存塗膜と新塗膜との密着性を高める、とても大切な役割を果たします。下塗りの有無によって、外壁塗装の耐久性は全然変わってくるといっても過言ではありません。
外壁材がサイディングの場合は「シーラー」や「プライマー」と呼ばれる塗料を使用し、トタンやガルバリウムなどの鉄素材にはサビ止めを塗ります。
下塗りの出来次第で、この後の「中塗り」「上塗り」の仕上がりが決まります!
中塗り
下塗りが乾いたら、次は中塗りです。中塗りでは、下塗りと上塗りの付着性を良くする効果、また塗膜に厚みを持たせるといった目的もあります。
中塗りで使用する塗料は、上塗り用の塗料と同じものを使用します。
なかには中塗り専用の塗料もありますが、それぞれ使い分ける場合は、費用が高くなるデメリットも考慮しましょう。
下塗りに使用する塗料の乾燥時間は4〜8時間と比較的早め。そのため、上手く塗装箇所を分けて、下塗りと中塗りを同日に行う器用な業者もいます。
ただ、急ぐあまりに完全に乾燥する前に中塗りをしてしまうと、その後の上塗りで塗膜が剥がれる原因になります。
塗料の乾燥時間の目安は天候にも左右されます。無理に急がせるのではなく、1日かかっても良いというくらいの余裕を持ちましょう。
上塗り
中塗りが完全に乾いたら、外壁塗装の最終仕上げ、上塗り工程です。上塗りでは、塗膜に厚みを持たせながら、色とツヤの調整を行います。
「中塗り」と「上塗り」に使用する塗料は基本的に同じメーカーを使用しますが、外壁塗装業界では「中塗りと上塗りは別の色を使う派」と「中塗りと上塗りは同じ色を使う派」の論争が勃発しています。
【別の色を使う派】
塗料の色が違えば「塗った」「塗ってない」の業者による不正が防げる
【別の色を使う派】
色が違うので塗った箇所が分かりやすく、塗り忘れ防止になる
【同じ色を使う派】
塗料の色が増えれば、それだけ費用が高くなる
【同じ色を使う派】
塗料で相性が悪ければ、塗膜の耐久性が落ちる
塗装業者によって様々な考えはあると思いますが、私の個人的な結論は「中塗りと上塗りは同じ塗料を使うべき」と考えます。
業者を疑い、中塗りと上塗りの色を変えるというのは、お客さんがリスクを背負っている状態。
つまり、お客さんが業者を信頼できていない時点で、業者選びに失敗していると言えます。
また「塗り忘れ防止」なんて言語道断。プロにあるまじき発言です。お客さんから費用を頂戴している以上、ミスは許されません。
別の色を重ねると、カラーシミュレーション通りにいかないケースも考えられるので、「中塗りと上塗りの塗料は同じ色」が個人的な見解です。
付帯部塗装
多くの施主様が外壁塗装とあわせて行うのが付帯部塗装です。
付帯部とは、破風板、鼻隠し、軒天、雨樋、雨戸、階段といった、外壁以外の部分のことを言います。
付帯部が鉄製の場合は、錆を削る作業(ケレン)を行い、素材に適した専用の塗料を使用します。
付帯部塗装のタイミングは業者によって様々。下塗り前、中塗り前、上塗り前、上塗り後など、天候や状況に応じて異なるでしょう。
付帯部塗装では、刷毛を使った細かい作業が続きます!
足場解体・清掃・確認
上塗りや付帯部塗装が終われば、外壁塗装工事はほぼ完了。あとは、養生を剥がして、清掃、塗料の拭き取り作業を行います。
足場がまだある状態で、業者の担当者と一緒に仕上がりを確認。最終チェックとなります。
この時、不満な箇所、気になる箇所があれば遠慮せずに言いましょう。足場があるうちは、いくらでも修正が効きます。
目を光らせて、塗り残し、塗り忘れ、塗り間違いをチェックしましょう!
足場解体
最終チェックが問題なければ足場解体です。
建物を覆っていたメッシュシートも取れて、見違えるように綺麗になった外観が初お披露目となります。ちょっと離れて見てみると、また違った印象。想像以上の仕上がりに感動することでしょう。
もう足場はありませんが、もしこの時点でも何か気になることがあれば、遠慮せずに相談しましょう。
日の光が当たると、ツヤも分かりやすくなります!
足場がない状態で確認し、問題がなければ、無事に引き渡しとなります。
敷地内の簡単な清掃を行い、最後は業者の担当者と一緒に近隣宅へ挨拶回り。これで外壁塗装工事は完了です。
担当者から保証やアフターサポートの説明も忘れずに聞きましょう!
屋根塗装も一緒に行う場合は?
外壁塗装とあわせて、屋根の塗装をお願いする方も多いと思います。せっかく足場を組むのであれば、屋根塗装も一緒にやってもらった方がお得です。
屋根塗装の場合は、下塗り、上塗りの2回塗りが一般的ですが、業者によっては中塗りを行う2回塗りの場合もあります。
雨漏りなどで屋根の葺き替え工事を行う場合は、3〜4日ほど工事の日にちが長くなります。
基本的には上からの作業、屋根塗装から先に行いますが、外壁塗装が先になるか、屋根塗装が先になるかは、天候や業者の都合によって決まります。
外壁塗装と屋根塗装はまとめてお願いした方がお得です!
外壁塗装業者はどうやって探せばいい?
ホームセンターや家電量販店は相場より高いのでダメ!リフォーム工務店も結局は外壁塗装業者に委託するため、仲介手数料が掛かってしまいます!
ですので、外壁塗装や屋根塗装を安く済ませたいなら、お近くの外壁塗装業者に依頼しましょう!
外壁塗装業者に直接依頼すれば、地域差安値となります!
でも、外壁塗装業者ってどうやって探せばいいの?
インターネット検索やチラシをチェックするのは、なかなか面倒ですよね!また、外壁塗装は、最低でも3社以上に見積もりを依頼して、金額や施工内容を比較することが大切です!
ですが、1社1社に問い合わせて、電話に出て、見積もり日時を調整して、選ばなかった業者に断りの電話をして…と、かなり面倒ですよね!
平日は仕事で忙しいし、休日はゆっくり休みたいから、そんな時間はないんだよなぁ~
親切に対応してくれたから断りの電話って苦手で…
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