雨漏り修理は外壁塗装業者と防水工事業者のどっちに依頼すべき?

雨漏り修理は外壁塗装業者と防水工事業者のどっちに依頼すべき?

この記事を書いた人

尾崎シゲル 尾崎シゲル 株式会社トラスト 代表

塗装職人27年、リフォーム工務店の営業5年の経歴を持つ外壁塗装専門家で自称「外壁塗装マニア」。現在は外壁塗装の業者紹介サイト「ガイマニ」の運営代表責任者・アドバイザーを担当。プロ目線で外壁塗装の情報発信を行っています。

雨漏りは、建物にとって深刻な問題を引き起こす可能性がある住宅トラブルです。放置すると建物の構造体を腐食させ、大規模な修繕が必要となるケースも少なくありません。

また、室内のカビの発生や電気系統のショートなど、住環境や安全性にも影響を及ぼします。

そのため、雨漏りを発見したら、速やかに適切な業者に修理を依頼することが重要です。

しかし、雨漏り修理は「外壁塗装業者」と「防水工事業者」のどちらに依頼すべきなのでしょうか?

今回は、外壁塗装業者と防水工事業者の違いや、それぞれの得意分野を交えながら、最適なアドバイスを考えていきたいと思います。

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目次

まずは雨漏りの原因と発生箇所を確認する

雨漏り修理は外壁塗装業者と防水工事業者のどっちに依頼すべき?:まずは雨漏りの原因と発生箇所を確認する

雨漏りは、建物のさまざまな箇所で発生する可能性があります。ですので、まずは雨漏りの原因発生箇所を確認しましょう。

雨漏りの主な原因と発生箇所は以下の通りです。

外壁からの雨漏り

  • コンクリートやモルタルのひび割れ
  • シーリング材の劣化
  • 外壁材の目地の隙間
  • 外壁と開口部の接合部分の劣化

屋根からの雨漏り

  • 屋根材の劣化や破損
  • 棟部分の防水不良
  • 雨樋の詰まりや破損
  • 屋根と壁の取り合い部分の劣化

その他からの雨漏り

  • ベランダや庇の防水層の劣化
  • 給排水管やエアコン配管の貫通部分の隙間
  • サッシ周りのシーリング劣化
  • 基礎と外壁の取り合い部分の劣化

外壁塗装業者と防水工事業者の違いとは?

雨漏り修理を依頼する際、「外壁塗装業者」と「防水工事業者」のどちらに依頼すべきか迷いますよね。

外壁塗装業者は外壁の劣化を修復し、美観を保つのが得意分野で、費用は比較的リーズナブル。対して、防水工事業者は防水層の施工に特化し、より高い防水効果を発揮します。

料金相場や工期は業者の特徴によって異なりますが、劣化の程度や目的に応じて選ぶと、メリットが最大限に活かせます。

外壁塗装業者の特徴と得意分野

雨漏り修理は外壁塗装業者と防水工事業者のどっちに依頼すべき?:外壁塗装業者の特徴と得意分野

外壁塗装業者は、建物の外装全般を得意とする専門業者です。外壁全体の補修や塗装はもちろん、シーリング材の打ち替えやコーキング補修にも対応。

外壁クラックの修復や部分的な外壁材の張り替えも行うため、建物の美観と耐久性を向上させることができます。

幅広い技術と経験で劣化箇所をしっかりケアするため、外観リニューアルやメンテナンスを希望する際には頼りになる存在です。

メリット建物全体の美観を考慮した修理が可能
予防的な施工も含めた提案が可能
比較的広範囲の補修に対応可能
料金相場部分補修:5~15万円程度
全面塗装を含む場合:100万円前後
工期部分補修:1~2日
全面塗装:1~2週間程度

防水工事業者の特徴と得意分野

雨漏り修理は外壁塗装業者と防水工事業者のどっちに依頼すべき?:防水工事業者の特徴と得意分野

防水工事業者は、建物の防水に特化した専門技術を持つプロフェッショナルです。

屋上やベランダの防水層の補修・張り替え、外壁の防水処理、さらに基礎部分の防水工事など、さまざまな箇所に対応可能です。

特に高度な防水技術を要する箇所の修理に強みがあり、建物内部への水の浸入を防ぎます。建物の耐久性を高めるため、雨漏りや浸水対策を考えている方に最適な選択肢です。

メリット防水に関する専門的な知識と技術
原因特定から修理までの一貫した対応
確実な防水施工が期待できる
料金相場部分補修:10~30万円程度
全面防水改修:50~200万円程度
工期部分補修:2~3日
全面改修:1~3週間程度

雨漏り修理の依頼先の選び方

雨漏り修理は外壁塗装業者と防水工事業者のどっちに依頼すべき?:雨漏り修理の依頼先の選び方

雨漏り修理の依頼先の選びで、適切な業者を選択するためのポイントは「雨漏りの状況」「建物の状況」「予算」の3つです。

雨漏りの状況で選ぶ

  • 外壁のひび割れが原因
    外壁塗装業者
  • 屋上やバルコニーの防水層の劣化が原因
    防水工事業者
  • 原因不明の場合
    どちらでも可、原因を特定する

外壁のひび割れが原因による雨漏りは「外壁塗装業者」に依頼することをおすすめします。

屋上やバルコニーの防水層の劣化が雨漏りの原因と分かれば「防水工事業者」に依頼しましょう。

原因が不明の場合は「外壁塗装業者」と「防水工事業者」どちらでも構いませんので、まずは相談して雨漏りの原因を特定することをおすすめします。

建物の状況で選ぶ

  • 築年数が浅い
    部分的な修理で対応(どちらでも可)
  • 築年数が古い
    全体的な改修を検討(リフォーム工務店の相談も検討)

建物の築年数が浅いのか、それとも古いのかで必要な修理も異なります。

築年数が浅い場合は、基本的に部分的な修繕で雨漏りが改善するケースがほとんどですので、「外壁塗装業者」と「防水工事業者」どちらでも構いません。

築年数が古い建物は、大規模なリフォームが必要になる場合がありますので、「外壁塗装業者」か「防水工事業者」とあわせて「リフォーム工務店」への相談も検討すると良いでしょう。

予算で選ぶ

  • 応急処置で対応可能
    外壁塗装業者
  • 広範囲の防水層工事
    防水工事業者
  • 下地や内装の修繕も必要
    リフォーム工務店にも相談する

雨漏り建物の劣化に繋がるため、早急&完璧に直すべきですが、リフォーム費用は決して安くありません。ですので、予算で業者を選ぶことも大事。

外壁や屋根の小さなひび割れ(クラック)であれば、パテ補修で対応できる「外壁塗装業者」なら安価で済みます。

屋上やバルコニーといった広範囲の防水層工事が必要な場合は「防水工事業者」に依頼しましょう。

雨漏りによって屋根下地、躯体、内装の修繕が必要なケースは、「外壁塗装業者」と「防水工事業者」の他に「リフォーム工務店」による修繕が必要になります。

雨漏り修理は適切な業者を選ぼう

以上、雨漏りの際は「外壁塗装業者」と「防水工事業者」のどちらに依頼すべきかの解説になります。要約すると以下のようになります。

外壁塗装業者に依頼すべきケース
  • 外壁のひび割れや劣化が主な原因
  • 建物全体の美観も含めた改修を希望
  • 予防的な措置も含めた対応を希望
防水工事業者に依頼すべきケース
  • 屋上やベランダからの雨漏り
  • 防水層の明確な劣化がある
  • 専門的な防水技術が必要

雨漏りの修理は、その原因や状況によって最適な業者が異なります。最終的な判断には、必ず複数の業者から見積もりを取り、それぞれの提案内容を比較検討することをお勧めします。

また、施工後の保証内容についても事前に確認し、長期的な視点で業者を選択することが重要です。

外壁塗装業者のなかには、防水工事業者としても事業を行う会社もありますので、そういった業者に依頼すれば間違いありません。

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